色をつける工程 ”染め”
世に様々な染色方法がございますが、
その中で
同じ染料、同じ釜、同じタイミングで染めるも、
一点一点、微かに表情が異なり
色見、風合いに趣を感じる色を
これまでご提案させていただきました。
原色とは少し違った曖昧な色は
淡く風合いを生み出す。
それは、暖色、寒色はもちろん、
無機質なはずの白、黒も例外なく
色の味が滲みでてきます。
今回は3つの染色方法をご紹介。
いずれも無染色の生地で服を仕立てた後に、
一着丸々窯に入れて染める「製品染め」にフォーカス。
CONFECTでは無くてはならない方法や
CONFECTらしいアプローチを掛けた色合いと
いつものブランド”らしい”拘りが詰まっております。
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--- Reactive Dye ---
Reactive Dye(リアクティブ ダイ)
--- Pigment Dye ---
Pigment Dye(ピグメントダイ)
--- Sulfur Dye ---
Sulfur dye(サルファーダイ)
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「反応性」を指すReactiveは
化学反応を利用し、色を”固着”させ、
生地の端々まで均一に染め上げます。
比較的、色落ちに強く
時間を掛けて滑らかに褪色し、
また違った風格へと変貌していきます。
経年変化後も整然なトーンを保ち、
より愛着と美しさに磨きがかかることでしょう。
しかし、CONFECTが得意とする麻は
不均一な糸の太さなどにより、
微かな色見の違いが生まれます。
褪色することで、糸一本ごとの色により差が生じ
細やかな色ムラと、柔らかな表情が現れてきます。
リアクティブ ダイのアイテム一覧はコチラから
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コットンリネンシルク ボックスシャツ
レギュラーカラー、ボックスシルエット。
今時期、羽織りとしての
汎用性は非常に高く、
素材配合もまた絶妙であります。
綿、麻、絹が彩る三種のグレーは
複雑な濃淡さを生み、
引き締まった色と
そこに忍ぶ淡い線が
独特な風合いを惹き出しています。
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”Pigment=顔料”を意味します。
色材には染料と顔料の二つ存在し、
字のごとく染料で染めるのが一般的です。
対して、顔料は
絵の具やスプレー塗装など
塗る、付着させる時に活用されます。
通常、顔料系は粘度が高く、
”塗る”用途がメインの故、
濃淡さのないフラットな色味が多いです。
ピグメントダイは顔料で染色の工程を踏みます。
顔料の性質上、糸内部まで浸透せず、
繊維への付着、若干の染み込みもなされ、
ほんのり色が乗っかるような風合いに。
その見た目は
色の濃淡さが顕著にみられ
流動的な染ムラは
年季の類とは異なる味わい深さを
感じさせます。
ピグメントダイのアイテム一覧はコチラから
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ピグメントダイ リネンバンドカラーシャツ
アースカラー調の淡いグレーは
リネンの素朴な質感、
40番手のソフトな厚みにフィットし、
独特な色ムラとも相まって、
ヴィンテージ品と似て非なる
貫禄があります。
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日本では硫化染めと言い、こちらのほうが
耳にされたことがあるかもしれません。
硫化ナトリウムを加えた溶液を加熱させ、
空気酸化によって染色します。
古くからある手法となり、
表現できる色の幅は少ないものの
淡く、深みのある色が出せます。
色落ちする過程は様々で
淡いグラデーションであったり、
一点集中に抜けるのであったり、
全体が柔らかいトーンに変化したり、
生地選定によって、その持ち味は多数存在します。
CONFECTの硫化染め全てでないものの
端正な佇まいから、
無骨な表情へ変わる様は
見ていて気持ちのいいものがあります。
サルファーダイのアイテム一覧はコチラから
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サルファーダイリネンバンドカラーシャツ
暖色を帯びたグレーカラー。
深く落ち着きのあるトーンから
はじめは、洗練された雰囲気を感じてしまいます。
しかし、
ピグメントダイのシャツとは対照的に
褪色し、育った頃には
ヴィンテージウェアらしい
味わい深さを醸し出してきます。
染めの醍醐味らしい経年変化を
内包した一着です。
本ページのスタイリング写真以外のアザーカット、
また動画での商品紹介は、
CONFECT公式Instagramで公開いたします。
こちらも合わせてご覧ください。
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